はじめに
キャリアコンサルティングや就職活動、あるいは日々の仕事の中で「労働用語」に触れることは多いものです。しかし、聞いたことはあるけれど意味はよくわからない…そんな経験はありませんか?
「労働条件通知書」「有期雇用」「雇用保険」「社会保険」など、労働に関する用語は専門的で、最初はとっつきにくく感じるかもしれません。でも、これらの言葉の意味をしっかり理解することで、自分の働き方を守り、より良いキャリア選択ができるようになります。
この記事では、代表的な労働用語をわかりやすく解説しながら、覚えやすい工夫も交えてご紹介します。
基本の労働用語を押さえよう
労働条件通知書
会社が労働者に渡す「労働条件を書いた書類」。
- 勤務時間
- 給与
- 休憩時間
- 契約期間 などが記載されています。
働くうえで「何時から何時まで働くの?」「いくらもらえるの?」といった基本的な条件を確認できる大切な書類です。
有期雇用と無期雇用
- 有期雇用:契約期間が決まっている(例:1年間の契約)
- 無期雇用:契約期間の定めがない(正社員など)
「更新あり」でも、更新回数の上限や期間を確認することが大切です。
雇用保険
失業したときなどに給付を受けられる制度。ハローワークでの求職活動とセットで利用します。
- 基本手当(失業給付):失業中の生活支援
- 育児休業給付金:育児休業中の支援
- 教育訓練給付金:資格取得などの支援
社会保険
病気やケガ、老後の生活などを支える保険制度。主に次の4つがあります。
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 介護保険(40歳以上)
- 雇用保険(重複)
よく出てくるけど難しい言葉もチェック
労働時間と残業(時間外労働)
- 法定労働時間:1日8時間、週40時間が基本
- それを超えると「残業(時間外労働)」となり、割増賃金が必要です。
36(サブロク)協定
会社が労働者に残業や休日出勤をしてもらうとき、労使間で結ぶ協定のこと。これがないと残業は原則できません。
年次有給休暇
「有休」と呼ばれる休暇制度。雇い入れから6か月経過し、8割以上出勤した場合に10日間の有休が付与されます。
働き方を選ぶうえで知っておきたい用語
フルタイムとパートタイム
- フルタイム:正社員など、所定の労働時間すべて働く
- パートタイム:1日の労働時間が短い働き方(短時間労働者)
派遣労働
派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で働くしくみ。直接雇用とは異なります。
副業・兼業
本業以外に他の仕事をすること。最近は企業も副業を認めるケースが増えていますが、事前に会社への確認が必要なこともあります。
覚え方のコツ
1. 身近な例とセットで覚える
たとえば、「労働条件通知書」は「アルバイトを始めるときに渡される紙」など、自分の経験と結びつけて覚えると効果的です。
2. 似ている言葉を並べて覚える
「有期雇用」と「無期雇用」、「雇用保険」と「社会保険」など、セットで比較しながら覚えると、違いがわかりやすくなります。
3. 語呂合わせやイメージで記憶する
「36(サブロク)協定」→ 「残業はサブロクでOK」など、ユーモアを交えると覚えやすくなります。
まとめ
労働用語は「専門用語」ではありますが、働くうえで自分を守るための大切な知識でもあります。知らないままでいると不利な条件で働くことになったり、大切な権利を使えないまま過ごしてしまうこともあります。
楽しく覚えながら、あなたのキャリアをしっかり守る知識を身につけていきましょう!