リスキリングが注目される4つ理由と取り組み8ステップ

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これからは時代の変化のスピードについていけないとまずいなぁ

そのみち
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早い段階でリスキリングに取り組みましょう。

こんにちは、そのみちです。

リスキリングが注目される4つの理由と取り組み8ステップ

はじめに

最近、「リスキリング」という言葉をニュースや新聞で目にする機会が増えています。では、なぜ今リスキリングが注目されているのでしょうか?この記事では、リスキリングの定義や注目される背景、さらに具体的な取り組み方法を解説します。


リスキリングとは?

リスキリングとは、技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新たな知識やスキルを学ぶことを指します。具体的には、必要とされるスキルや知識を新たに獲得する教育や研修プログラムを意味します。

企業や個人が成長するためには、変化に対応できる人材であり続けることが必要不可欠です。そのため、リスキリングは、時代に適応するための重要な手段として注目されています。


リスキリングが注目される背景

日本において、リスキリングが注目される背景には、次のような理由があります。

1. 人材投資の遅れ

日本の国内総生産(GDP)に占める能力開発費はわずか0.1%(厚生労働省「平成30年版 労働経済の分析」)。欧米諸国が1%~2%を投資しているのに比べて大きく遅れています。
これまで日本では、「人材」を「経営資源」の一つと捉えながらも、人材への投資が後回しにされてきました。この遅れを取り戻すために、リスキリングが重要視されているのです。

2. デジタル化の進展

キャッシュレス決済やオンラインショッピング、さらにはWeb3.0など、デジタル化の進展が進む現代では、新しい技術を理解し活用するスキルが求められています。従来のスキルや知識だけでは対応できない仕事が増えつつあります。

3. 働き方や環境の変化

ワークライフバランスの重要性や、SDGs(持続可能な開発目標)の普及により、環境や社会、個人の成長がより重要視されるようになりました。こうした環境変化に適応するためにもリスキリングが求められています。

4. リスキリング推進の動き

2022年には、米グーグルを主幹事として「日本リスキリングコンソーシアム」が発足しました。100以上の団体が参加し、200以上のトレーニングプログラムが提供されるなど、社会全体でのリスキリング推進が進んでいます。


リスキリングとリカレントの違い

リスキリングと似た言葉に「リカレント(学び直し)」がありますが、以下の点で異なります。

リスキリング リカレント
企業の変化に対応するためのスキルを習得 個人の意思で仕事に必要なスキルを学び直す
ビジネスモデルや技術革新への適応を目的とする 社会人がキャリアアップのために学ぶ

リスキリングは、企業側が従業員に求めるケースが多く、リカレントは個人の意思に基づく取り組みである点が異なります。


リスキリングに取り組むメリット

リスキリングには、個人と企業の双方に次のようなメリットがあります。

  1. 従業員と企業がともに成長する
    新たなスキルを獲得することで、従業員の成長が企業全体の競争力向上につながります。
  2. イノベーションの創出と生産性向上
    新しいスキルやアイデアが、業務の効率化や革新的なサービス開発に寄与します。
  3. 従業員の働きがいを高める
    学びによる自己成長が、仕事への誇りややりがいを生み出します。
  4. 対外的評価の向上
    リスキリングに積極的な企業は、社会的信頼やブランド価値の向上につながります。

リスキリングに取り組むための8ステップ

リスキリングを成功させるためには、次の8つのステップを実行することが重要です。

1. 現状を把握する

  • 自社や自身が直面する課題やスキルギャップを明確にします。
  • 社内全体でリスキリングの必要性を共有し、危機意識を醸成します。

2. 必要なスキルを洗い出す

  • eラーニングなどに頼るだけでなく、企業や個人に求められる具体的なスキルをリストアップします。
  • 理想と現状を比較し、差を埋める方法を検討します。

3. 教育プログラムを設計する

  • ゴールを明確にし、段階的に学べるプログラムを作成します。
  • 一過性ではなく、継続的に活用できる仕組みを整備します。

4. 対象メンバーを選定する

  • 社員全員ではなく、まずは小規模なチームで始め、成功体験を積み上げていきます。

5. 危機意識を高める

  • 変化への対応が遅れると取り残される可能性があることを、従業員に伝えます。

6. 自発的に動ける環境を整える

  • 副業の許可や柔軟な働き方を認めるなど、従業員が自発的に学べる環境を作ります。

7. 短期的な成果を出す

  • 小さな成功体験を積み重ねることで、リスキリングの効果を実感しやすくします。

8. 組織文化として定着させる

  • 学び続けることを組織の文化として浸透させ、変革を持続可能なものにします。

そのみちコメント

44歳で人事部門に異動して以来、畑違いのスキルを学び続けています。その原動力は「会社に守られ続けることはできない」という危機感です。
リスキリングは、会社だけでなく個人にとっても、将来のキャリアを切り拓く重要な手段だと感じます。学ぶことを楽しみながら仕事に活かし、働くことの意義を再確認できれば、年齢を重ねても成長を続けられるのではないでしょうか。


まとめ

リスキリングは、企業や個人が時代の変化に適応するための重要な手段です。デジタル化の進展や働き方の変化が進む中で、新たなスキルを身につけることは、自己成長や企業の競争力向上につながります。
本記事で紹介した「4つの理由」と「8ステップ」を参考に、リスキリングを効果的に取り入れてみてはいかがでしょうか?

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