オープニング
なるべく、早く出会うべき1冊。
人生のバイブルとなる1冊の書との出会いは、誰にでもあるのではないでしょうか。
道
自分には
自分に与えられた道がある
広い時もある
せまい時もある
のぼりもあればくだりもある
思案にあまる時もあろう
しかし 心を定め
希望をもって歩むならば
必ず道はひらけてくる
深い喜びも
そこから生まれてくる
松下 幸之助
40代折り返しの今も人生の指針を示してくれます。
あらすじ
パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者、PHP研究所創設者である松下幸之助氏が自身の体験と人生に対する深い洞察をもとにつづった短編随想集です。
昭和43年の発行で、累計でも550万部の発行を超えて、今なお、読み継がれる一冊です。
もともとはPHP研究所の機関誌「PHP」の裏表紙に、これまで連載してきた短文の中から、百二十一篇を選んでまとめたものとなります。
感想
オープニングの「道」は何度読んでも、その時の自分と向き合うタイミングを作ってくれます。
- 一行ごとの重み、深み。
- 行変のタイミング。
- 伝える順番。
- 漢字とひらがなのバランス。
この全てが満たされているからこそ、わたしの心には浸透していくのです。
「道」以外も百二十一篇の短編作品があるが、どれも素晴らしく、何度も何度も読み直すたびに、新たな発見があります。
個人的な最も良かったランキングベスト10は以下です。
2位:プロの自覚
3位:もっと平凡な
4位:旗を見る
5位:芋を洗う
6位:自問自答
7位:困っても困らない
8位:敬う心
9位:自分の仕事
10位:一人の知恵
その中でもベスト3についての感想です。
コロナ禍で窮境に立たされていた時でも、暗黙の一すじの陽(ひ)が差し込むことを願う。
生きていく上でこれからも窮境に立たされる場面は必ず訪れます。
そのたびに「一陽来復」を読み返すでしょう。
普段サラリーマンとして働いていくると忘れがちなプロ意識。
当たり前のことを思い出す機会を与えてくれる。
プロとは一人前にメシが食えるということ。
気付きの根底となる内容。
しごくあたりまえのとこにある平凡な日常に理屈がつく。
だから、ややこしくなる。
素直な心で考え直すことができる。
まとめ
自分の人生や仕事で
・困難な壁にぶちあたってしまったとき
・何かを変えたいとおもったとき
・運命を切りひらいていくために
そんな時に本書は
解決の糸口を出してくれます。
立ち直る勇気を与えてくれます。
昭和43年から時代を超えて生き続ける不変の真理がこの本につまっています。
すごいスピードで変化している世の中でも時代と共に変わらないことがあります。
余談ですが、わたしの名前には「道」という漢字が使われています。
深い喜びが生まれてきます。