多くの企業が実施リファレンスチェックの4つの疑問

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中途で採用したが全く仕事ができない。事前に防げなかったのだろうか・・

そのみち
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リファレンスチェックで事前に確認しておくと良いでしょう。

こんにちは、そのみちです。

多くの企業が実施 リファレンスチェックの4つの疑問

はじめに

中途採用において、候補者がどのようなスキルを持ち、職場でどのように働いてきたかを見極めるのは、短い面接や書類選考だけでは難しいことがあります。履歴書や職務経歴書に記載された情報が正確であったとしても、候補者が実際に職場でどのように貢献していたのか、周囲とどのような関係を築いていたのかを確認するのは簡単ではありません。

こうした課題を解決するため、多くの企業が採用しているのが「リファレンスチェック」です。本記事では、リファレンスチェックの概要、導入が進む背景、具体的な実施方法、そして日本での普及可能性について解説します。


リファレンスチェックとは?

リファレンスチェックとは、中途採用の過程で、候補者の過去の上司や同僚などにヒアリングを行い、候補者が申告したスキルや実績、人間性などを確認する手法です。これにより、企業は候補者の働き方や能力を客観的に把握することができます。

リファレンスチェックは、履歴書や面接だけでは判断しきれない情報を得るための有効な手段として、採用活動において注目されています。


リファレンスチェックが注目される背景

1. オンライン面接の普及

新型コロナウイルスの影響でオンライン面接が主流になり、候補者の「人となり」を画面越しに見極めるのが難しくなりました。これを補う手段としてリファレンスチェックが重要視されています。

2. 専門性の高い職種の増加

近年では、専門的なスキルが求められる職種が増えており、面接や書類だけで候補者の適性を判断するのが難しくなっています。リファレンスチェックにより、候補者の実績や職場での行動を確認することが可能です。

3. 転職活動のオープン化

以前は転職活動が職場に知られないよう慎重に行われていましたが、現在ではオープンな活動が一般的になり、企業も候補者情報を積極的に収集するようになっています。


リファレンスチェックに関する4つの疑問

1. 選考のどの段階で行うのか?

リファレンスチェックは、多くの企業で最終面接後から内定を出す前に実施されます。これにより、最終判断の精度を高めることができます。

2. 誰に依頼するのか?

候補者の前職の上司や同僚に依頼するのが一般的です。2~3名程度の関係者から情報を得ることで、候補者の実績や人物像を多面的に把握できます。

3. どのような形式で実施するのか?

以前は電話でのヒアリングが主流でしたが、現在ではウェブアンケート形式が増えています。回答者の負担を軽減し、効率よく情報を収集できるため、多くの企業で採用されています。

4. 質問内容や所要時間はどのくらいか?

質問内容は選択式と記述式を合わせた20問前後が一般的で、回答に30~60分程度かかります。質問の例として、候補者の強みや課題、職場でのコミュニケーション能力、リーダーシップの有無などが挙げられます。


日本での普及の可能性

リファレンスチェックは外資系企業では一般的な手法ですが、日本ではまだ導入が進んでいません。その理由には以下の課題があります。

  • 標準化の難しさ:業界や業種によって求められるスキルや評価基準が異なり、統一的なフレームワークを構築するのが難しい。
  • 誤解や抵抗感:リファレンスチェックが「身元調査」や「プライバシー侵害」と誤解されるケースが多く、心理的な抵抗感が存在します。
  • 認識の不足:リファレンスチェックが候補者の働きぶりや能力を客観的に評価するものであるという認識が広まっていない。

これらの課題を解決するためには、リファレンスチェックの意義を企業・求職者の双方に正しく伝えることが重要です。また、業界ごとに適した評価基準の整備も必要です。


そのみちコメント

システムエンジニア(SE)のような専門職では、面接だけで候補者のスキルや適性を判断するのは非常に難しいと感じます。プロジェクトやポジションによって求められるスキルが異なるため、リファレンスチェックは候補者の実務経験を客観的に把握する有効な手段です。

また、転職が一般化している現代において、リファレンスチェックは採用ミスマッチを防ぎ、企業と候補者の双方が無駄な時間や労力を減らす手段として大いに役立つと考えます。この仕組みが普及すれば、日本全体の採用活動がより効率化し、社会にとってもプラスになるでしょう。


まとめ

リファレンスチェックは、中途採用における採用ミスマッチを防ぐ有効な手法として注目されています。候補者のスキルや職場適性を客観的に確認することで、入社後の早期離職リスクを軽減し、企業と求職者双方の満足度を向上させることが期待されます。

日本では普及が進む途中段階にありますが、リファレンスチェックの重要性が広く認識され、運用の整備が進めば、今後ますます多くの企業で採用されるでしょう。より良い職場環境の実現のために、リファレンスチェックを積極的に活用することが求められます。

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